小・中学生を対象としたボランティア体験講座「キッズボランティアプロジェクト」の第6弾である「バリアフリーを考えよう」を11月12日に開催し、小・中学生4名と高校生のボランティア1名が参しました。

まず、はじめに呉市国際交流員のエミリーさんから住んでいた国であるカナダのバリアフリーについて話を聞きました。

カナダ市民の20%以上がカナダ以外で生まれているそうです。
カナダではさまざまな民族が暮らし、異文化に対してとても寛容的で、お互いの文化を尊重し合いながら生活しているそうです。
他国の文化やバリアフリーを知ることで、自分たちの国を振り返ることができました。
参加者からは「カナダと日本の違いに驚いた」や「障害のあるなしに関係なく平等に接するべきだと思った」という感想がありました。

電動車椅子はカナダで発明されたそうです。
公共バスも乗車口が広く低くなっており、車椅子の人が利用する場合、スロープが自動で開くそうです。
カナダではサイクリングが好きな人が多いそうで、バスの前方に自転車専用の荷台設けられていて、帰り道など疲れたらバスを利用して帰れるそうです。

公共施設・街のあちこちバリアフリー。
このように細やかな気配り、住んでいる人々にとって優しいまちなのだそうです。

次に、呉市社会福祉協議会の渡川さんから車椅子の基本的な使い方を教わりました。
使い方を教わった後は実際に車椅子に乗って呉市役所周辺のさまざまなバリアフリーを探しに行きました。


スロープ、ユニバーサルデザインの自販機、電話ボックスなど8カ所を巡り、社会福祉協議会の方からお話を聞いたり、参加者同士で気づきを共有しました。
例えば坂道が急勾配だと車椅子の方もまた介助する人にとってもかなり押す必要で負担が大きいことが分かり、坂道では後ろ向きで下りることを学びました。

バリアフリーを探したことで、普段何気なく使っていたものや場所が、高齢者であったり障害を持つ方だったり、さまざまな立場の方にとって使いやすくやさしい配慮がなされた設計になっていることに気づきました。

体験後、個々で用紙に気づきを記入してからグループで感想を共有し合う時間を設けました。
互いに話すことで他の人が自分とは違う視点の感想を持っていることに気づいたり、同じ気持ちだと共感できたり、体験が深まったように思います。

参加者からは「実際に回ってみたことでバリアフリーを実感できた」「バリアフリーが増えたらいいな」と感じたなどの感想がありました。

誰かを思いやるやさしい気持ちや行動がまちの中に広がって、より住みやすいまちになっていく。
知ることや、気づくことはその第一歩になると思いました。

スタッフ 岩崎