呉市市民協働センター

あなたと一緒に考えます 市民協働のまちづくり

日: 2018年7月4日

【にじいろくれよんbookより〜その⑩】

4月に発行した「にじいろくれよんbook」の内容を、こちらのページでもお伝えしていきます。

地域への関わり方はいろいろです。
様々な呉の彩り方をみつけてくださいね。


今回は、1945年7月1日の呉の市街地空襲を絵本にした、絵本作家のよこみちけいこさんをご紹介します。

今週末、このまちの歴史に、少し思いをはせてみてはいかがでしょうか。


くれ協働センター、ひろ協働センターでは、呉空襲に合わせて特集展示もしています。
ぜひ、そちらもご覧くださいね。

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子どもにまちの“物語”を伝える人

絵本作家/呉かみしばいのつどい/T-break
よこみちけいこ さん   

〜今生きている場所が辿った歴史を 子どもに知らせたい〜

「ここで空襲があったことすら知らない同世代の親がたくさんいるんですよね」

レンガ敷きの呉の街を眺めながらゆったりとした口調で語るよこみちさん。
呉で小学生の子ども2人を育てながら絵本やかみしばいの創作と読み聞かせの活動をしています。

呉市出身。高校卒業後、大阪の教育大学に進学し音楽学を専攻。卒業後は営業職で名古屋、大阪で勤務しますが2年で退職します。

「営業という数字の世界が合わなかったかな。〝人に感謝される仕事がしたい〟と思ってた」

独学で学んで保育士資格を取り、幼児教育教室で講師として働きますが、27歳ごろに迷いが生まれます。

「全然自信がなくてやりたいこともない。これからどうするんだろう、って。幼児教育には興味があるし〝絵本作家になる〟と決めて試してみよう、と」

まずはコンクールを目指し、連休4日間、家にこもって絵を描き続けました。

「お腹も空かずお風呂も入らず。すごく楽しかった。そこまで夢中になれることがそれまで無かったから〝これか!〟って」

それから、昼は仕事、夜は創作、休日は絵本創作教室という日々。体力的にも金銭的にも限界を感じ29歳で呉に戻ります。すると1ヶ月後、デビューが決定。何冊かの本を出版する中で、呉の空襲を描いた「ふうちゃんのそら」が生まれます。

「子どもが小学校1年生の時、7月1日に学校から帰って『なんか知らんけど目をつぶった』って言うんです。黙祷のことですね。これはいかん、と。生まれ育って今生きている場所がどういう歴史をたどったか知らせたくて」

空襲を体験した方に話を聞く機会を持ちたいと思っていた矢先、よこみちさんの絵本の原画展に来ていた呉空襲の体験者、中峠房江さんに出会い、その記憶を元にした「ふうちゃんのそら」が生まれました。

 

・イベントでのライブペイントと演奏会(ピアノ担当)

「生活の中のちょっとしたドラマを描きたい」

創作についてそう語るよこみちさん。
空襲という大きな出来事の中で小さなふうちゃんが感じたことが丁寧に紡がれた作品に、その思いは現れています。

・空襲体験者の中峠さんによる「ふうちゃんのそら」かみしばい実演

(2017年5月 取材)

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スタッフ 小野

【にじいろサロン@くれ】

呉市市民協働センターでは、にじいろサロンをくれとひろで開催しています。
参加者の方々にまちづくりに関する簡単なアンケートにご協力いただいたり、住んでいる地域について話したり情報交換することをメインとした、モノ作りを楽しむ時間です。

6月22日(金)にじいろサロン@くれを開催しました。
今回は、呉市「くれ子育てねっと」内の情報サイト「くれパステル」の運営をされている、公益活動団体の「くれパステル」のメンバーである藤元知枝さんを講師に迎え、ガラス絵の具を使ってステンドグラス風雑貨を作りました。

講師の方が用意してくださった絵柄から好きなものを選び、その上にガラスを重ね、黒い絵の具で縁取っていきます。
皆さん慣れるまでは絵の具の出具合を調節するのが難しそうでした。
ドライヤーで乾かしたら好きな色で彩っていきます。
色を付けるとより一層可愛いくなりました。

 

参加者の方に「80年生きてきて初めての体験だけど楽しいわ」と、喜んでいただけたことや、「孫が喜ぶわ」と言っていただけたことが嬉しかったです。

モノ作りが終わった後は座談会の時間です。
参加者の方には住まいの地域の良いところと呉の良いところを話していただきました。
日頃から清掃活動が盛んなため美観が保たれていること、地域のご年配の方々の知恵を借りながら畑づくりを行っていて助かっていることなど、地域の住民同士のふれあいを良さに挙げておられました。

次回のにじいろサロンは、7月20日(金)にひろで「パステルプラバンでひまわりバッグチャームをつくろう!」を開催します。
ご参加お待ちしています!

スタッフ 岩崎